PROJECT

商品開発プロジェクト事例

& KIHARA プロジェクト

ATELIER BINGO × KIHARA

アーティスト・イン・レジデンスで
有田焼の新たな魅力を引き出す

2014年より継続出展している欧州最大規模のインテリア・デザイン見本市「メゾン・エ・オブジェ」。さまざまな海外クリエイターとの出会いを重ねる中で、外国人の新鮮な視点で有田のものづくりの特性を解釈し、魅力を引き出すアートプロダクトの開発を意識するようになったKIHARAは、フランスのグラフィックデザインユニットATELIER BINGOを有田へ招聘。そこで生み出されたアートプロダクト第一弾を2020年のメゾン・エ・オブジェで発表した。

Vase
Bowl_
Bowl_
Plate

要望・課題

  • 有田焼の表現の幅の広さを活かすアートプロダクトを展開したい
  • 有田焼の魅力を引き出せるデザイナーをどのように探したら良いか
  • 欧州におけるビジネスパートナーを見つけたい
  • 新たなビジネスモデルの確立が必要

解決策

  • 世界中からクリエイターが集まるMaison & Objetの場を活用して、海外のクリエイターとのマッチングを図った
  • アーティスト・イン・レジデンスを取り入れ、産地に身を置くことで、有田焼への理解を深め、新たな発想を引き出すきっかけづくりを行った
  • 開発により生み出された作品は、Maison & Objetで発表し、現地の協力者とともに販売体制を整えた

PROJECT DATA

商品名

& KIHARA プロジェクト ATELIER BINGO × KIHARA

形状

フラワーベース、ボウル、プレート

開発内容

絵付け

技法・成形法

デザイナー

ATELIER BINGO

開発期間

3ヶ月

発表時期

2020年1月

STORY

プロジェクト例 / ATELIER BINGO

アーティスト・イン・レジデンスへの挑戦

これまでKIHARAは、シンガポールにおけるSupermamaとの出会いのように、事業推進を共にする現地のパートナーを得ることで、海外への販路開拓や拡大を進めてきた。しかし、欧州市場においては毎年パリで開催されるメゾン・エ・オブジェに出展するものの、なかなかパートナーが定まらず、商品開発の課題を感じていたという。
新たなビジネスモデルの確立を模索する中で導き出した、アーティスト・イン・レジデンスへの取り組みについて話を聞いた。

(取材・文:ハマノユリコ)

Maison & Objet

Maison & Objet 2020 出展の様子

きっかけは、Maison & Objet

「2014年から継続してメゾン・エ・オブジェに出展していますが、思うようにビジネスパートナーを見つけることができず、欧州市場に向けた商品開発や販路開拓に課題を感じていました」

そう話すのは、KIHARA 取締役 ブランドマネージャーの松本幸治さん。
これまでに経験したシンガポールやオーストラリアでのビジネスとは異なるアプローチが必要だと模索しはじめたのは2018年のことだった。

「メゾン・エ・オブジェに継続出展する中で見えてきたのは、有田焼の美術品としての価値を認める市場性。でも日本のデザインをそのまま輸出するのではなくて、海外の好みに合うものにしなければ」

そんな思いが、「有田のものづくりの特性を海外クリエイターの新鮮な視点で解釈してもらった上で魅力を引き出すアートプロダクトの開発ができないか」と意識するきっかけになったという。

初めてのアーティストインレジデンス

そこでKIHARAは、メゾン・エ・オブジェで構築してきたネットワークの中からフランス在住の若手起業家Timothee Kaplanの協力を得て、フランスのグラフィックデザインユニットATELIER BINGOを有田へ招聘。2019年10月に約1週間のアーティスト・イン・レジデンスを初めて実施した。

KIHARAのスタッフやプロジェクトのサポートメンバーの案内で、有田焼産地内を見学し、ものづくりのインスピレーションを得て創作活動を行ったATELIER BINGOのお二人。グラフィックデザイナーということもあり、今回は既存の形状にグラフィックでのアプローチを試みた作品が仕上がった。

「まずはグラフィックでの表現から入るアートプロダクトが多くなるとは思います。でも実際に日本に来て、佐賀県有田という産地に滞在し、職人たちの技術を目の当たりにすることで、だんだんと磁器に精通してくると、形状に対してもクリエイティビティがわいてくるのではないでしょうか」と関係者も期待を寄せる。

有田に滞在中のミーティング風景

新たなビジネスモデルの確立へ

第一弾となるATELIER BINGOのアート作品は、2020年1月に開催されたメゾン・エ・オブジェで発表。同時に第二弾のプロジェクトも始動させた。

海外からクリエイターを招聘して有田に滞在してもらい商品開発を行う今回のビジネスモデル。そのマッチングの場としてメゾン・エ・オブジェの会場を活用することにしたのだ。

Open Callで事前に有田でのアーティスト・イン・レジデンスに興味のあるクリエイターを募集したところ、100組を超える応募があり、書類選考を経て、メゾン・エ・オブジェ期間中、フランス、イギリス、オランダ、スペインのクリエイター、計9組と直接話をすることができたという。

「海外市場に向けた商品開発への取り組み方は、まだ試行錯誤の途中です。アーティスト・イン・レジデンスのプロジェクトがKIHARAの新しいビジネスモデルとなるかどうかはまだわかりませんが、関心を寄せていただくクリエイターの皆さんと関わる中で、アイデアの引き出しが増えていく感覚があります」とKIHARAブランドマネージャーの松本さん。

新型コロナウイルスによる世界的な影響により、アーティスト・イン・レジデンスを行える状況ではなくなり、2021年1月のメゾン・エ・オブジェも中止となったが、KIHARA商品を取り扱う欧州の代理店「MADE by KIHARA」との契約により、パリの中心地にてポップアップストアを期間限定でオープンするなど、継続的な挑戦が続いている。

 

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