「うつわの灯具」誕生ストーリー / 書籍『小泉誠のものづくりの方程式』掲載
デザイナー・小泉誠さんの発案で生まれた「うつわの灯具」は、光を透過するという磁器の特性を活用し、器をランプシェードに見立てたユニークな商品です。
2021年に商品化した「うつわの灯具」の構想は実は10年以上前に遡ります。
当時、全日空機内誌『翼の王国』で連載していた小泉誠さんのコラム「素材の素」でも取り上げていただいた「透けるお茶碗のランプシェード」がうつわの灯具の原型です。
透けるお茶碗のランプシェード
磁器特有の透過性を活用した照明器具。白い半透明のシェードは下には強い光を、周辺には透過光でほのかな明るさをもたらしてくれる。器の製造過程で生まれる厚みのグラデーションが透けることによって現れ、素材らしさを感じさせる。 – 小泉誠のものづくりの方程式
このたび新たに再編集し書籍化された『小泉誠のものづくりの方程式 素材×技術=デザイン30』にも掲載いただきました。
素材としての「白磁」を取り上げ、「光を通してお茶碗の構造が見えるのが面白い」と、ランプシェードにアレンジしたきっかけが語られています。
約20年前にKIHARAとともに取り組んだ有田HOUENプロジェクトが、有田焼産地との初めてのつながりだったという小泉さん。
その後も「SITAKU支度」や「Fitaフィータ」などの商品開発を行い、素材や職人の技術を活かす小泉さんならではの視点で、KIHARAのものづくりに携わっていただいています。
▲商品化された「うつわの灯具」
当初は小泉誠さんがデザインした有田HOUENの飯碗で試作しましたが、SITAKUのすり鉢や有田HOUENの他の器を使って商品化となりました
うつわの灯具は、KIHARA各店舗のほかonline storeでも取り扱っておりますのでぜひご利用ください。
小泉誠のものづくりの方程式
素材×技術=デザイン30 掲載
2024年3月発行 / エクスナレッジ
掲載ページ:4章 風土を紐解く
白磁 透けるお茶碗のランプシェード(佐賀県)