
江戸時代の有田焼は伊万里港で船積みされた為〝伊万里″と呼ばれていました。
そのため、明治になって江戸時代に作られた
有田焼のことを〝古伊万里″と呼ぶようになりました。
古伊万里の中でも国内外問わず人気を集めたのが、有田焼伝統様式のひとつである〝古伊万里様式″の焼物です。その中でも染付の藍色をベースに上絵の赤と金彩を施した元禄期(江戸中期)に絶頂を極めた金襴手古伊万里様式が代表的です。
金彩をふんだんに施したこの金襴手古伊万里は、室内装飾品としてドイツなどのヨーロッパの諸宮殿を飾ったことは有名な話です。
グラフィックデザイナー
1929年 大阪生まれ。
1960年 日本デザインセンター創立に参加。現在最高顧問。
ADC会員、AGI会員、日本デザインコミッティ会員、JAGDA特別顧問。
毎日デザイン賞、毎日芸術賞、芸術選奨文部大臣賞、紫綬褒章、勲四等旭日小綬章、
ワルシャワ、ブルノ、モスクワ、メキシコ、ヘルシンキ、スイス、香港等の国際展で最高賞を受賞。
このシリーズは、伊万里・有田の系譜のひとつである金襴手古伊万里様式を踏まえながら、現代の焼物を製作するという試みだ。
この様式はその名が示す通り金彩を使い絢爛豪華で江戸元禄のルネッサンスを彩った、バロック・ロココ的な焼物である。
日本には「侘び」「寂び」といった簡素な美と、歌舞伎のような豪華絢爛な世界がある。
この対照的な存在が日本の美の広さであると思う。
近代デザインは過剰な美を排除してきたが、私は日本が元来もってきた絢爛としたエネルギーをデザインのなかに生かそうとしてきた。
様式を伝承しながらも現代の生活の中で調和しながら息づくデザインを考えてみた。